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審査体験会 実施 ブルグミュラーコンクール神戸地区

2024年10月26日、ブルグミュラーコンクール神戸大会 神戸地区において、審査体験会を実施しました。審査体験会とは、コンクール審査のご経験が少ない、またはご経験の無い先生方を対象に、実際のコンクールで演奏を聴いて採点票を記入いただくイベントです。


今年度実施しましたイベント内容について詳しくご紹介いたします。※審査体験にご参加の先生方の採点は審査に反映されません。


ご参加人数:4名


審査体験会内容

・ブルグミュラーコンクール神戸大会 神戸地区 3部門の審査体験

・審査員の先生方3名とディスカッション


審査体験部門

小学1.2年B、小学3.4年A、小学3.4年Bの3部門


審査体験ディスカッション

ランチの休憩時間には、審査員の先生方3名と審査体験の先生方4名のみなさまにお集まりいただき、審査体験の先生方から審査員の先生方へ質問をしていただく時間をとりました。


審査体験ご参加の先生方の感想

・思ったよりコメントを書く時間が少なくて適切な言葉が出てこない時がありました。

・コメントを書いていて自分のボキャブラリーの無さ、言葉で表す難しさを感じました。

・普段のレッスンでは普通に言葉で指導しているのに、コメントとして書く時はなかなか出てこず、難しいと感じました。

審査体験の先生方から審査員の先生方への質問

Q:小さな子どもに伝わる表現や、気をつけていることを教えてください。

A:イメージに繋がる言葉掛けを心掛けています。

・ドラエモンのポケット

・ハリーポッターの世界とリンクさせる言葉掛け

・ロバがヒヒーンと鳴くようになど、想像力を広げる言葉掛け


Q:ホールにより響きが違いますが、本番に向けてタッチなど日頃からどのように指導すれば良いですか。

A:アップライトとグランドでも違いますし、低音と高音、家や先生のレッスン室でも響きは違います。ホールでは良いことも悪いことも拡大されます。元々出せる音が違うという事を前提にしながら、色々な練習方法を伝えるようにしましょう。


Q:努力を重ねて上手な生徒がコンクールで不合格となり、普段から練習をあまりしない生徒の方が合格してしまいました。先生方はどのようなことに注意して採点されているのですか?

A:

審査員①

採点のポイントを決めています。

・最後が上手く決まれば◎

・難しいところが上手く弾ければ◎

・横の流れが上手く表現出来ている◎

審査員②

普段指導している年齢層や地域によって点数が違うことがあります。

例えば

・小さな子どもを中心に指導している先生

・大学生を指導している先生

また

・神戸の指導者

・大阪の指導者

では聴くポイントが違い、自分が指導している中で難しいと感じているところを注意して採点する傾向があります。


Q:演奏番号1番の点数の付け方や、似た演奏にはどのような採点をすれば良いか教えてください。

A:演奏番号1番でも圧倒的に上手い参加者には高い点数をつけますが、これは事務局から指導が入るほど難しい問題ではあります。

演奏後すぐに点数をつけず、なるべく多くの演奏を聴いて客観的に判断出来てから点数を書きます。回収前に書き直すこともあります。

似た演奏と感じる方には同点をつけてOKです。他の先生が差をつける可能性が高いので、順位が出ると思います。


Q:同じ曲が続いた時、どんな基準で採点されますか?

A:同じ曲だと差がつきやすいです。インスピレーションや自分で決めているポイントに沿って採点します。聴き手に楽しく聴こえることが最大のポイントです。


採点票チェック

審査体験の先生方の採点票を審査員の先生方にご覧いただきました。


審査員①

直接的なことや目に見えていることを書くよりも、見えることの一歩奥を伝えるべきだと思います。

16分音符を粒を揃えて弾きましょう。

イメージを持つことやタッチの深さ、音のつながりなどで伝える。


審査員②

褒める点と改善点の両方を書く事が大切です。

頭からけなすような配慮がないコメントはNG。頑張れたことを褒める応援メッセージが望ましいです。上の部分をあけておいて、あとから褒めるコメントを書くとスムーズに書けます。


審査員③

弾き直した演奏者は合格することは難しいです。

この時、審査員が気を使いすぎて褒めるばかりのコメントを書くと本人は何故合格出来なかったのか理解出来ない場合があります。

出来れば弾き直したあとの演奏を褒めてから、何故合格出来なかったかを伝えるようにすします。褒めてから事実を伝える配慮があれば参加者も納得出来ると思います。


審査員の感想

本日は審査体験の皆様の若々しいエネルギーを感じました。

コンクールにおいて参加者は採点票をもらったあと勉強になるポイントを決めますので、コメントの内容はとても大切です。

今日お話したように参加者の気持ちに配慮しながら次のステージに繋がるメッセージを伝えられると良いですね。

自分が経験したことは自分の中に蓄積されます。失敗から出る魅力もあります。今日のように時には緊張することも大事なことですね。

音楽には正解はありません。自分の信念を決めて頑張って欲しいです。


審査体験の先生方のアンケート




ご参加くださいました先生方、たくさん貴重なアドバイスをいただきました審査員の先生方、みなさまのお力添えをいただき無事に審査体験会を行うことができました。

心より御礼申し上げます。ありがとうございました。


ブルグミュラーコンクール神戸大会 神戸地区 主管

本田真貴子

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